• ホーム
  • インド発祥のアーユルヴェーダ、日本で受けるのと違いはあるのか

インド発祥のアーユルヴェーダ、日本で受けるのと違いはあるのか

肌がきれいな女性

アーユルヴェーダはインド発祥の伝統医療ですが、日本においては歴史的な理由から、認識に違いがあります。あまり知られていませんが、実はアーユルヴェーダの考え方は仏教医学として飛鳥時代ごろに日本に伝来していました。しかしながら、近い時代に伝来した中国医学の方が広まり、さらに独自の発展を遂げたことから、日本でアーユルヴェーダが研究され始めたのは、大正時代に入ってからのことでした。そして、アーユルヴェーダが広く知られるようになったのは平成に入ってからで、アメリカで巻き起こったヨガのブームとともに日本に紹介され、アビヤンガやシロダーラに由来するオイルマッサージが広まったのです。

広まった経緯から、日本ではインド式オイルエステなど、アーユルヴェーダの一部がリラクゼーションや美容の一環として紹介されていますが、本場インドでは現在も中医学と同じように広く用いられている伝統医療であり、国家資格としてアーユルヴェーダ医師が存在しています。また、インドに近いスリランカにおいても伝統医療の保護や活用は盛んで、医療ツーリズムも展開されているほどです。一方、日本ではリラクゼーションとして用いられているため、施術に際して資格は特に必要ありません。また、アロマテラピーの分野では独自のハーブオイルが施術に用いられたりもしています。しかし、本場インドでの施術は治療としての意味があり、大きな違いがあります。

インドでアーユルヴェーダを受ける場合、オイルマッサージはその治療の一つにすぎません。オイルマッサージは減弱療法と呼ばれる、時間をかけて行う徹底的なデトックスの一環で、腸に毒素を集めるアビヤンガとして行われるものです。アビヤンガはセラピストが行う施術なので、意思の立会いは必要ありませんが、本格的なデトックスでは催吐剤や下剤が用いられたり、鼻腔内を洗浄する必要があるため、医師による処方と施術が行われます。さらに、日本ではリラクゼーションの一つとされているヘッドマッサージのシロダーラも、インドやスリランカでは医師の診察によって施術の可否が判断される伝統的な医療行為です。

最近では、西洋医学だけでは症状の緩和が難しい神経痛に対して鍼治療の効果が検討されるなど、伝統医療が見直され、科学的に研究されています。アーユルヴェーダも生薬に関する研究が少しずつ進んでいますし、今後は日本とインドにおける認識の違いも変わってくるかもしれません。